大好きなのは・・・        ロバート・カーライルさん♪  


by koujitu3
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30

『善き人のためのソナタ 』

久しぶりの雨。
なんだか柔らかい気がする雨。
春の雨。

先日観てきました。

『善き人のためのソナタ 』

重たい映画だろうな、と覚悟はしていたのです。
始まったら、思った以上に重たくて辛い。
でも、途中から変わるんです。
主人公のヴィースラー大尉が変わっていくから。
終わった時には、なんともいえない満足感と感慨を残してくれる映画でした。

旧東ドイツ政権のシュタージについての知識がほとんどなかっただけに、この恐怖は強烈でした。
だれも信じる事が出来ない心境にならざる得ない世の中。
人間の好奇心と猜疑心を巧妙に操る事で成り立った社会。
これは、ナチスドイツの収容所よりも怖いかもしれない、と思ってしまった。
それだけに、そのシステムの中で生きてきた人が、違う感情を持ちうるという、この映画の希望は、とても嬉しい。
まだ若い監督(フロリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルクさん 長い名前!)なのに、凄い映画を作ったものだ、と心から思う。

ヴィースラー大尉役のウルリッヒ・ミューエさん。
この人が凄い。
感情をほとんど表に表さない演技、キュッと真一文字に結んだ口、大きな丸い瞳。
他の役者たちの感情で動く演技とは一線を画した彼の演技が、この映画の成功の理由だと思う。
パンフレットに補足されていた彼に関する記事を読んで、また驚く。
彼自身が、妻によってシュタージに密告されていた記録が残っており、妻の方はシュタージの作った偽の記録だと主張しているのだとか。

私にとって、感動のラストを以下に。




ヴィースラー大尉は、見事!というしかない方法で、自分が監視していたふたりを助けようとします。が、思いがけないことがおき、女優は事故死。
ヴィースラー大尉は、任務を果たせなかったということで、雑役をさせられることになります。
4年以上の月日の後、壁の崩壊によって彼は開放されます。
一方、彼が助けた芸術家ドライマンは、シュタージの記録を閲覧して、初めて自分を助けてくれた人の存在を知ります。そしてヴィースラーを訪ねるのですが、声をかけずに立ち去ります。
2年後、ヴィースラーは、新聞配達の仕事中に、書店に大きく掲示されたドライマンの新刊本の広告を目にします。本の題名が「善き人のためのソナタ」
彼は仕事を中断して、書店に入り、平積みになっている本の一冊を手に取って、表紙を開けます。
題名の記されたページを繰ると、次のページには献辞が。
ヴィースラー大尉のコードネームだった 「HGW XX/7 に贈る」 と。
その本をレジ係に差し出すと、レジの青年が聞きます。「贈り物ですか?」
ヴィースラーが答えます。
「いや、これは私のための本だ」

ドライマンの礼の仕方も素敵。
ヴィースラーの返事は、ここまでこの映画を観てきた者へのプレゼント。
[PR]
by koujitu3 | 2007-02-23 09:47 | 映画 や